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【活動報告】5月研修会

 5月28日、5月研修会を実施しました。今回は、国士舘大学法学部法律学科の吉開多一教授を講師としてお招きし、講義を行っていただきました。吉開先生は早稲田大学で犯罪者処遇法に関するゼミ(@Yoshikai_Waseda)も担当されています。

 吉開教授は元検事であられ、殺人、強盗、詐欺、粉飾決算、脱税等の様々な捜査・公判に携わってこられました。今回は、その元検事というお立場から、犯罪者の処遇に関することや、検事と更生保護の関わりについてお話していただきました。具体的には、処遇と処罰の違いや過去に横浜地検で行われた更生保護的取り組み、近年の入口支援、福祉との連携についてご説明いただきました。現在の日本の刑事司法システムが刑罰が中心となっていることを示され、その上での「『処罰のない、処遇のみの世の中』は実現するか」という問いは、非常に考えさせられました。

 最後に、先生から会員に期待することとして「世の中の矛盾・複雑性を認識しつつ、新しい問題に立ち向かう強さを持ってほしい」とのお言葉をいただきました。今後も自己研鑽を積み、今回のような研修会等を通じて知識を深めつつ、様々な角度から更生保護について考えていきたいと思います。