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【活動報告】更生保護制度施行70周年記念全国大会パネルディスカッション

 

 

 107日、東京国際フォーラムにおいて「更生保護制度施行70周年記念全国大会」が開催され、この中で早稲田BBS会の会員1名がパネルディスカッションのパネリストとして出演しました。この大会は、日本で更生保護制度(保護観察を中心とした、犯罪・非行に対する社会内処遇制度)が施行されてから70周年となったことを記念して開かれたものです。全国から保護司や協力雇用主、更生保護女性会、BBS会、地方自治体再犯防止担当者などの更生保護関係者の方々が5000人集まりました。

 

 

大会は二部構成で、第一部では更生保護関係の功労者の方々が表彰されました。また、天皇皇后両陛下や内閣総理大臣をはじめとした数々の要人から、功労者に対して祝辞が述べられました。

 

 

 

そして第二部では、各更生保護関係団体が今後どのようなことに取り組んでいくかについて、パネルディスカッションが行われました。パネルディスカッションでは、法務省保護局、保護司会、更生保護女性会、協力雇用主、BBS会、地方自治体それぞれの現在の取り組みや今後の意気込みを聞くことができ、興味深かったです。

 

 

BBS会としては、更生保護関係者の中にもBBS会の活動をあまりご存じでない方は多くいらっしゃるということを踏まえて、ディスカッションでは「兄や姉のような、対等な関係を築くことを大切にしており、それが同年代のボランティアの強みだと考えている」ということをまず伝えるようにしました。そのうえで、日常的な活動例や、最近のユースフォーラム関係の海外での取り組みなどにも言及しました。ただ、そうした事柄以上に最もお伝えしたかったのは、「ぜひともBBS会に依頼の相談をしてほしい」ということでした。せっかく全国からベテランの更生保護関係者の方々に集まっていただいたので、BBS会が生きづらさを抱えた子どもや少年たちのニーズを拾う力が必ずしも強くないという現状を知っていただいたうえで、もし同年代のボランティアになにかできそうなことがあればいつでも近くのBBS会や保護観察所に連絡をしてほしい、という点を強調しました。これに対して、登壇されていた保護司会の方からは、「保護司が常駐する更生保護活動の拠点である更生保護サポートセンターにおいて、BBS会員も活動してもらえば、保護司会とのつながりも強化されるかもしれない」といった建設的な提案をしていただけたのは印象的でした。

 

 

 

 今回ほどの規模の催しに登壇した経験はこれまでになく、準備をする中では緊張して言いたいことを忘れてしまうような場面もありました。しかし本番にいざ登壇してみると、登壇者・聴衆の方々はみな更生保護の関係者であるということもあり、会場の雰囲気はとても温かいものだったので、伝えたいことが伝えられたように思います。